一般的に「やいと、お灸」と呼ばれているのが、艾(もぐさ)を用いてツボに熱刺激を加える方法です。もぐさは、よもぎの葉を乾燥させ、葉の裏側の部分だけを集めたものです。小さな火傷をつくることで、ヒストトキシンという生体の機能を改善する物質が産生されます。
大きなもぐさを乗せて、熱さを我慢するというイメージを持っているかもしれませんが、全く違います。もぐさを皮膚に直接乗せる直接灸の場合、もぐさの大きさは糸状から半米粒ほどが主流で、病状に応じて熱刺激を与えます。直接灸をした後は、少し痕が残ったりすることがありますが、たいてい1~2週間で治ります。
間接灸はもぐさと皮膚の間に空間を作ったり、味噌や薄く切ったしょうが・にんにくなど、熱の緩衝材になるものを入れたりして熱さを和らげていますので、比較的気持ちがよいものです。
この他に灸頭鍼といって、刺入した鍼にそら豆ほどの大きさのもぐさを取り付けて点火する方法や、遠赤外線やレーザー光線を使用する方法もあります。
また、灸は自宅でも行えるよう、鍼灸師が指導します。
患者さんの要望に応じて治療いたしますので、遠慮なくご相談ください。